蓄電池の種類(タイプ)
蓄電池を導入しようと思ったら、聞き慣れない単語が多く出てきて混乱されるかもしれません。実は家庭用蓄電池には、太陽光発電システムと連携できるものとできないもの、電気自動車への充電に対応してるものなど、様々な種類があります。ご家庭のライフスタイルに合った蓄電池選びができるよう、蓄電池の種類について解説していきます。
蓄電池の種類
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・系統連携型
-単機能型
-ハイブリッド型
-トライブリッド型
・スタンドアローン型
系統連携型
- 系統連携型の蓄電池は、商用電力系統と太陽光発電システムのいずれからも充電できる蓄電池です。機器への電力供給は、分電盤や家庭の電気配線を通じて行います。蓄電池に貯めた電気は電気配線を通じて使用できるので、 普段電気を使うのと同じように使用します。
- 単機能型
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蓄電池とパワーコンディショナーで構成され、太陽光発電システムがなくても単体で使用することができます。太陽光発電システムと併用をする場合は、太陽光発電用のパワーコンディショナーとは別の設置となるため注意が必要となります。
太陽光で発電した電気を蓄電池にためる場合、一度、太陽光発電用のパワーコンディショナーで交流に変換して、そこからさらに蓄電用パワーコンディショナーで直流に戻して蓄電池に貯めます。そのため、変換ロスが発生してしまいます。
- ハイブリッド型
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太陽光発電用のパワーコンディショナーと蓄電池用のパワーコンディショナーを一つにまとめたパワーコンディショナーを使用する蓄電設備です。単機能型では2台必要だったパワーコンディショナーが1台だけで済むので設置場所が少なくなります。さらに、太陽光で発電した電気を一度交流に変換する必要が無く、直流のまま蓄電池へためることができるので変換ロスを減らすことができます。
効率のいいハイブリッド型ではありますが、注意点もあります。すでに太陽光発電システムを導入している場合は、太陽光発電用のパワーコンディショナーから取り替えることになりますが、交換をした場合、太陽光発電システムを導入したときの含まれてた保証が維持されなくなってしまいます。
今後、太陽光発電システムと蓄電池をセットで導入をするご家庭や、太陽光発電システムを導入してから10年以上経つご家庭などは、そのようなデメリットを心配する必要はないので安心して導入することができます。
- トライブリッド型
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トライブリッド型は、太陽光発電用、蓄電池用、EV(電気自動車)用のパワーコンディショナーを一つにまとめたパワーコンディショナーを使用する蓄電設備です。
ハイブリッド型に加え、発電した電気をEVにもためることができます。3つのパワーコンディショナーを一体化している分価格は高くなりますが、すでにEVをお持ちのご家庭や、購入予定のご家庭はご検討されてもいいかもしれません。
スタンドアローン型
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スタンドアローン型の蓄電池は、コンセントから電気をためるタイプの蓄電池です。ためた電気は蓄電池のコンセントにプラグを差して使用します。工事の必要が無い、もしくは簡易で、配線されているわけでもないので、使う場所が限定されません。
特定負荷型と全負荷型
- 系統連携型蓄電池には、特定負荷型と全負荷型の2つのタイプがあります。2つの違いは、「家の中のどの電源が使えるか」です。特定負荷型は特定の一部分に電気を使うことができ、全負荷型は一部分に限定せず家中すべての場所で電気を使うことができます。一見、全負荷型の方が良さそうにみえますが、特定負荷型にも当然メリットはあります。
特定負荷型
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特定負荷型の場合、まずはどのブレーカーに対応させるのかを指定する必要があります。商品よって異なりますが、15~20Aまでの回路(ブレーカー1~2回路分)を選択できます。冷蔵庫やリビングのコンセントなどの必要最低限分だけをカバーできます。
メリットは、「同容量の全負荷型と比べ安価」「商品の種類が多い」「設置場所の負担が少ない」「ためた電気を使いすぎる心配がない」などがあります。
全負荷型
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対して全負荷型の場合、家中すべての場所で電気を使うことができます。200V対応の商品も多いのでエアコンやエコキュートなども使うことができるため、普段とそう変わらない電気の使い方ができます。しかし、家中の電気をカバーできるため、電気をたくさん消費してしまい、いざというときに電気が不足しているといった点には注意が必要です。
メリットは、「エアコンやIHなども使用可能(200V対応の場合)」「家中の電気をカバー」などがあります。